耳管ピン手術実施医制度
難治性耳管開放症に対する外科的治療「耳管ピン手術」が、2020年12月1日に保険適用となりました。本治療は、本学会で認定された医師・施設において行われなければならないと規定されております(保医発1130-3)。
本学会においては、耳管ピン手術実施医制度委員会のもとで同手術の実施医・実施施設についてそれぞれ認定制度を設け、運営・管理を行っております。
実施可能施設一覧
現在の耳管ピン手術実施施設につきましてはこちらをご覧下さい。
耳管ピン手術実施医と登録施設の資格について
今後、耳管ピン手術の実施を検討されている方におかれましては、以下の認定申請資格につきご確認ください。
日本耳科学会耳管ピン手術実施医認定制度によって認定された1)の資格を持つ医師が、2)の要件を満たす登録施設にて手術を施行できます。
※(参考)国が定める耳管用補綴材挿入術に関する施設基準についてもご確認ください。
1)実施医の資格要件
- 日本耳鼻咽喉科学会認定耳鼻咽喉科専門医であり、専門医取得後3年以上経過していること。
- 申請時において、ひきつづき3年間以上日本耳科学会正会員であること。
- 年間10例以上の耳管開放症の診療実績のあること。
- 20例以上の鼓膜形成術または鼓室形成術(術者あるいは助手)の経験のあること。(※)
- 耳管関連の論文1編以上、または学会・研究会における発表が1回以上あること。(#)
- 本学会の定める講習会を受講していること。
- 本学会の定める施設における手術見学を修了していること。(※)
※但し、4および7に関しては、日本耳科学会の耳科手術指導医あるいは耳科手術暫定指導医の方は、免除。
#共著者、共同演者も含む。申請の際に論文別刷あるいは発表抄録の添付が必要。
2)登録施設の要件
- 耳管ピン手術実施医1名以上が勤務していること。
- 以下の設備のすべてを有すること。
- ・音響耳管法または耳管鼓室気流動態法モードを実施できる耳管機能検査装置(※)
※但し、音響耳管法およびTTAG法の両方が実施できる検査装置を推奨する。 - ・手術用顕微鏡
- ・鼓膜写真および動画を診療録に保存できるシステム
- ・患者急変時に必要な薬剤や資器材(救命救急カート等)
(参考)国が定める耳管用補綴材挿入術に関する施設基準(保険診療認可)
(令和6年度診療報酬改定:第61の2 耳管用補綴材挿入術)
- (1)耳鼻咽喉科を標榜している保険医療機関であること。
- (2)耳鼻咽喉科について5年以上の経験を有する常勤の医師が1名以上配置されていること。
- (3)(2)のうち1名以上が、鼓膜形成術又は鼓室形成術を術者として合わせて20例以上実施した経験を有し、関係学会より認定されていること。
- (4)関係学会より認定された施設であること。
耳管ピン手術実施医・施設認定について
耳管ピン手術を行おうとする医師は、本学会の定める耳管ピン手術実施医認定講習会を受講したのち、施設見学を経て、実施医認定申請をしてください。
- 耳管ピン手術実施医認定講習会申し込み
- 受講者選定通知
- 講習会受講
- 手術実施施設見学
- 認定申請
- 認定証発行
実施医資格要件、講習会の実施予定、申し込み手続きについては会員専用ページをご確認ください。